俺は重たいスポーツバッグをもう一度担ぐと、とぼとぼ北米クラスの教室を後にした。隣の中南米クラスを廊下からひょいと覗いてみる。誰もいない。 前後左右を見回して、俺はため息をついた。窓の外ののどかな景色が恨めしい。 このフロアにはまったく人気がない。行くなら別の階か別の棟だ。俺は頭の中に学園の地図を思い浮かべた。 →ヨーロッパクラスに行けば、誰かいるかも。 →アジアクラスに行けば、誰かいるかも。 →そういえば朝ごはん食べてなかった。食堂に行ったら、ご飯があるかな。 初めの画面に戻す
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