すべてのはじまり*あとがき






「すべてのはじまり」あとがき。

 ギリシャのトルコに対する「憎悪・恨み>>(超えられない壁)>>淡い恋心」という図式を想定してマジメぶって書いてみました。
(BGMは言わずと知れたサウダージ……です。「わたしはわたしと はぐれるわけにはいかないから」。だから「許してね恋心よ 甘い夢は波に攫われたの」という。恋心のままに動くと、私は“私”とはぐれてしまう。――歴史を見ていると、ギリシャのトルコを嫌いで憎しむ気持ちはどうしようもなく本物だと思うのです……)
 ギリシャの恋心はものすごく揺れ動くけれど、トルコの愛は決して揺るがない、変わらないもの、というイメージがある。それでもトルコの愛は、どこか大人というか理性のブレーキがかかっていて、客観的、模範的にすぎないもののように見えてしまう面もある。
 たとえば正義のヒーローのように現れたって「俺のギリシャに手を出すな!」とは絶対に言わない。「子供に手を出すなんて卑怯だ」という言い方しかしない。それがトルコ。

 やっぱり希の憎しみは本当だし、絶対に消せないものだと思いますが、それでもやっぱり、それさえなければ土のこと好きになっていたのではなかろうか、という夢を見たい。
 っていうか私はトルコに夢を見すぎだと思う(笑)。あんだけ近くにいてトルコに惚れない奴なんかいないぜ! くらいに思ってる。私の中では相当の男前ですよトルコ。見た目も心意気も。次御本家で本物トルコ出てきたら、あまりのギャップに死ねるかもしれない……恐いです

 ……まぁ、ぶっちゃけ仮面なんて素敵アイテム、こういうふうに使わないと萌えを追求するヲタクとして失格よね! とわけのわからない意気込みのままに始めた話です。
 ギリシャがトルコの素顔を知らないのはいいとしても、トルコはギリシャはギリシャだと思ってるわけだから、それをどうにかしないとロマンスに発展しないじゃないかちくしょおお! と悩んだ結果、トルコさんには我ながらイラッとする行動を取って頂くハメになりました。ああもう本当イラッとするわコレ……私がギリシャで、相手がトルコじゃなかったら殴り倒したいです(意味不明)。

 ところでこの間久々にプリクラなんてもので遊びましたが、スタンプで手書きのメッセージ風のあるじゃないですか、あれで「赤い実 はじけた」っていうのを見て、「あああやっぱり『赤い実はじけた』ネタは全国共通だよね!?」と一人で盛り上がっていたら、その場にいた友人に「いやぁ、でもこの前通じなかったよー」と言われました。
 中学一年生くらいの国語の教科書に載っている、初恋のお話です。
 確かね、クラスメイトの男の子の、夕日に照らされた横顔に恋するんだよ、かわいいなぁ……。あ、もちろん女の子がですよ(←どういう注釈)。
 まったく赤い実はじけてないんですけど、「初恋だしな!」という安易な理由でタイトル決定。
 暗い話に最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございましたvV
 この後は普通に、現在の二人に続く、みたいな感じです(放置か!)。
(2007/9/15)
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